野生ラベンダーでつくられる「ホンモノの精油」のお話

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みなさん、「アロマオイル」と「精油(エッセンシャルオイル)」の違いって知ってますか?

「精油」は、植物の中に存在する「芳香物質」のみを純粋に抽出したもので「100%天然」のものだけ。
「アロマオイル」は100%天然ではなく、別の成分が混ざっているものも含まれます。

今回はラベンダーの「精油」のお話です。

ラベンダーは大きく分けて3種類

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ラベンダーは大きく分けて3種類。

■真正ラベンダー
■スパイクラベンダー
■ラバンジン

真正ラベンダーは、最も万能な効用があるとされているラベンダー。
高山に生息し、酢酸リナリルという鎮静効果の高い成分が多く含まれているため、癒される甘い香りのラベンダーです。

スパイクラベンダーは標高の低い場所に生息し、酢酸リナリルはほとんど含まれず、代わりに真正ラベンダーにないカンファーという成分が多く含まれ、刺激の強い香りのラベンダーです。

ラバンジンは、真正ラベンダーとスパイクラベンダーの交配種。
とはいえ、人工的に交配されたのではなく自然交配で生まれたラベンダー。
あらゆる環境に対応できるため、フランスで多く栽培されている品種ですが、上ふたつのよいところを合わせもっている半面、逆にその効果は少し弱くなります。

同じ「ラベンダー」であっても、含まれる成分や効能はまるで違うんですね。

野生のラベンダーでつくられる精油

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さてこの日は、フランスに暮らし野生ラベンダーの精油を日本で販売している石田加奈子さんのお話を聞きに行ってきました。

私はこの「野生ラベンダー」という言葉がとても気になっていました。
私が知っているラベンダーといえば、北海道のラベンダー畑。
野生のラベンダーなんて考えたこともなかったからです。

標高が高いところに生息するラベンダーほど「酢酸リナリル」の割合が多くなり、鎮静効果が高くなるそうです。
そして栽培されたラベンダーと野性のラベンダーでは、この酢酸リナリルの量がさらに倍以上違うのです。

フランスには、環境の保護に関して非常に厳格な審査基準を設けている「サンディカサンプル」という、フランス山岳地域のハーブ生産農家さんたちによる組合があり、石田さんが扱っている精油は、この「サンディカサンプル」という組合に加盟している農家さんのものだけ。

その中でも、野生のラベンダーを採取して精油をつくっている農家さんの数はとても少ない。
なぜなら、というか当然ですが、非常に手間がかかるからです。
畑と違ってきれいに整列して生えているわけではない野生のラベンダーを採取するのはとてつもなく手間がかかります。

野生ラベンダーを採取しに行くときは1週間山にこもり、全てかまで刈っていくそうです。
1日中かまでラベンダーを刈っていく作業は、屈強な若者でも1日で腰をこわしてしまうんだとか。
想像、つきます・・。

そして持ち帰るときは車内の温度で発酵が進んでしまうため、30分以内に蒸留所へ向かいます。

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お話を聞きながら、お茶のことを思い出していました。
手摘みをするということは、余計な部分が入り込まないということでもあります。
機械で収穫してしまえば、どうしても不要な茎や葉の部分も混じってしまいますよね。
そしてお茶も、収穫して置いておくとすぐに発酵がはじまってしまう。

鮮度の大切さについては、何度もおっしゃっていました。

蒸留をしている映像も見せていただいたのですが、わずかしか抽出されないオイルが蒸留水と分離して小瓶にポタン、ポタンと落ちる様子は感動でした。

本日の四方山商店イチオシ

お話を聞かせて頂いた石田さんの扱う野生ラベンダーの精油は、下記サイトで購入することができます。

オーガニックエッセンシャルオイル&ハーブ Lien(リアン)

ちなみにこちらでは2種類の野生ラベンダーの精油を扱っていますが、香りは驚くほど違います。
場所が違うだけでこんなにも香りが違うのかと驚きました。
個人的な感想でいうと、ルソーさんの精油の方が甘くやさしい香り、ボイヤーさんの精油の方が野性的な香りといった感じです。

そして香りはもちろん、その年によっても変わります。
地域や採取された年による香りの違いを楽しむ、というのも、野生ラベンダーの楽しみ方なのかもしれませんね。

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