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「日本民藝館」は、駒場東大前の閑静な住宅街にあります。
初代館長は思想家の柳 宗悦(やなぎ むねよし)氏、そして現在5代目の館長を務めるのはプロダクトデザイナーとして有名な深澤直人氏。
2012年、深澤氏が日本民藝館の館長になるというのはちょっとした話題となりました。
「民藝」館の館長に最先端のプロダクトデザイナーが就任するということで、私もわくわくしながら深澤氏の挨拶文を読んだことを覚えています。
「民藝」は今も暮らしの中に生きる愛らしい「生活用品」
日本民藝館は、1936年に「民藝」という新しい美の概念の普及と「美の生活化」を目指す民藝運動の本拠地としてつくられました。
深澤氏が挨拶文の中でも書いているように、展示される作品はどれもどこか「かわいらしさ」を漂わせていて「愛着、愛らしさ」を感じるんですよね。
日本民藝館は「民藝のある暮らし」が館全体で表現されています。
まず、初代館長である柳宗悦氏が設計したという建物が本当に素晴らしい。
(旧館および道路に面した石塀は、1999年に国の有形文化財に登録されたそうです。)
館内には雰囲気を壊す無粋な什器などはなく、陳列する棚もすべて雰囲気の中に溶け込んでいる。
細く開けた窓からそよそよと入る風や、うっすら聞こえてくる鳥のさえずり。
古い家特有の匂いや空気感、そういうものを全身で感じることができます。
年に1度開催される展示即売の展覧会
今回の帰省は「日本民藝館展 -新作工藝公募展」の期間内にぎりぎり間に合ったので最終日に滑りこんでました。
この展覧会は毎年年末に開催されていて、展示されている入選作品をその場で購入することができるのです。
私が行ったのは最終日だったため、作品の9割以上が既に「売約済」になっていましたが、館内はなかなかの大盛況でバイヤー風の人たちも多く、作品の前で熱心にメモをとったり館内のスタッフと話をされていました。
館内は撮影禁止なので雰囲気をお伝えできないのが残念なのですが、陶芸、ガラス、織物、箒、むしろ、豆絞りの手拭い1反とか、作品は多岐にわたります。
民藝店などで購入するのと同じ価格帯なので、充分にお買い物としても楽しむことができるのが嬉しい。
なんというか「公募展だから「作品」としての価値を高め過ぎて普段の暮らしには不要なモノになってしまった」みたいな残念感はまるでないんですね。
暮らしの中で本当に欲しくなる、そういうものが並んでいるんです!
今回は既にほとんどが売約済だったので逆に助かりました。(笑)
とはいえ、もちろん私は「売店」でしっかりお買い物を満喫したんですけどね。
館内にある売店は正式名称を「推薦工芸品売店」というらしく、毎年「日本民藝館展」での入選作を中心に選ばれているそうです。お財布のひも、完全にゆるみますのでご注意を。(笑)
民藝に関する書籍も充実していますよ。
「日本民藝館」、民藝好きの方はぜひとも足を運んでいただきたいスポットです。
施設情報:日本民藝館
会館時間:10時~17時(最終入館は16時30分まで)
休館日:毎週月曜日(但し祝日の場合は開館し翌日休館)年末年始、陳列替え等に伴う臨時休館有り
入館料:大人1,100円(900円)、高大生600円(500円)、小中生200円(150円)※( )は20名以上の団体
※最新情報については、必ず事前に日本民藝館のHPでご確認ください。
本日の四方山商店イチオシ
現在館長を務める深澤直人氏がデザインされた家電です。
みなさんも見たことあるモノ、ありますよね?
こちらは加湿器です。それまでの加湿器の形状とは全く違うシンプルで美しいフォルム。
私も当時購入しようかかなり迷いましたが、加湿器自体の導入をやめたため購入に至らず・・。
無印良品の壁掛けCPプレイヤーも、深澤直人氏のデザインなんだそうです!
初めてこの換気扇みたいなCPプレイヤーを見たとき、衝撃をうけましたよね。(笑)
他にも「見たことある!」という有名なものがたくさんあるんですが、どんどん新製品が出る家電業界においてどれも長く愛されているものが多い。
やはり深澤直人さんの普遍的なデザインは、民藝の普遍的な美しさに通ずるところがあるのかもしれません。
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