本山町で守り継がれる「上関阿弥陀堂の奉納相撲」がすごい

スポンサーリンク




高知県本山町では、平成24年に町指定の「無形民俗文化財」となった奉納相撲が、今も毎年お盆の時期8月14日に上関の阿弥陀堂で行われています。

私は他の奉納相撲は見たことがありませんが、こんなふうに地元に根差す形で、外からたくさんのお客さんが来るようなお祭りではないのに、言ってみればとてもこじんまりとしているのに、中身はまさかのとんでもない迫力で、毎回見る度にそのギャップに驚きます。

最初は地元の小さなお祭りらしいふんいき

5時近くなると、まずは子ども連れのご家族がわらわらと集まってきます。
「子ども相撲」があるからです。
事前の申し込みなどは必要なく、そこに来れば参加できます。
特にまわしもつけないので気軽に参加することができて、勝っても負けてもおこづかいがもらえるので、お子さんは嬉しいですよね。

6時からは、カラオケや抽選会。
小さなお祭りらしいアットホームなイベントがゆるゆると続きます。

そして8時になるといよいよ本番です。
辺りはすっかり暗くなりライトに照らされた土俵にて奉納相撲が始まります。
これは「型」だけの相撲ではなく、1時間半ほど続くガチの戦いなんです。

賞金が剥きだしでぶらさがっている

会場に着くと、まず最初に驚くのがこれです。
賞金がお行儀よく封筒におさまっておらず、ひらひらと風になびいているではないですか!
これはだいぶ、ワイルドな光景です。(笑)

力士が勝つと、土俵上で次々にこれが渡されます。

今は一番高くても8千円ほどですが、昔はもっと賞金も高く、多方面から力自慢が集まってきたそうです。
とはいえ今も伝統を守り個人戦を続けるのは、実は大変なことなのです。
他の地域では、個人戦での賞金は経費がかかりすぎるため、ほとんどが団体戦などに変更しているそうです。

奉納相撲とはいえ、ガチの戦い

最初にも少し書きましたが、奉納相撲って言葉から思い浮かべるのは、なんとなく「型」的な、実際に戦うとしても選ばれた何組かが取り組みをするくらいのものかと、思うじゃないですか。

とんでもない、ガチです。

奉納相撲の流れはこうです。

まずは実力が拮抗していると思われる力士を実行委員会が指名して三番勝負を行い、その結果によって、実行委員会の方で力士の実力に応じて「甲」「乙」「丙」にグループ分けをします。

そしてそのグループごとに総当たり戦を行い、五人抜きしたものが優勝となります。

ここまででも充分に盛り上がるのですが、実はこの後、力士にとっては体力的に非常にきつく、見る者にとっては最高に盛り上がる取り組みが用意されています。

それが、「飛びつき五人抜き」。

これも「甲」「乙」「丙」のグループごとに行われるのですが、そのグループの全員が土俵を取り囲み、勝者に向かって次々に飛びかかり、最初に五人抜きを達成したものが勝ちというものです。

これはもう百聞は一見にしかず、ですね。
以下の動画は、「乙」グループの「飛びつき五人抜き」です。

会場の盛り上がり、感じていただけたでしょうか。
散々戦った後にこの超きつい取り組みが行われるので、力士のみなさんは本当に大変です。
そして次は、「甲」グループの「飛びつき五人抜き」です。
最後、優勝者に賞金が渡されています。

力士のみなさん、本当にお疲れ様です。
我こそは、と思う方は参加してみませんか。

関連記事

お祭りで感じた「続けることの大切さ」

守りたい文化がある!地方の「餅まき」が激アツすぎる件(笑)

高知県大豊町の伝統行事、施餓鬼舟が吉野川を下る満月の夜

【いけだ阿波おどり】本場の阿波おどりはLIVE感が凄かった!

四方山商店をフォローして更新情報をチェックしよう!

▼ Facebookでフォロー(いいね!クリック)


▼ Twitterでフォロー


スポンサーリンク